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消費者信頼感指数の意味と読み解き方

2016年3月22日 - 米国経済指標
消費者信頼感指数の意味と読み解き方

消費者信頼感指数とはなにか

CCI(Consumer Confidence Index = 消費者信頼感指数)とは、1916年に設立されたコンファレンスボード(Conference Board = 全米産業審議委員会)により集計・発表する消費者のセンチメント(消費者マインド)を指数化した景気関連の経済指標のことを言います。

消費者信頼感指数はどのように集計・発表されるのか

消費者信頼感指数は、1985年を100として消費者マインドを指数化したもので、毎月5000世帯を対象としてアンケート調査をおこない、その結果を集計・発表しています。

消費者信頼感指数では、

の3項目に対する消費者マインド(楽観しているか悲観しているか)のアンケートをおこない、その結果を集計・指数化します。

指数の項目としては、現状への評価を示す「現況指数」、6ヵ月先の景況感を示す「期待指数」が集計・発表されます。
現状の経済と雇用に関する2項目の平均を「現状指数」、経済・雇用・所得の先行きに関する3項目の平均(季節調整)を「期待指数」として、この5項目の平均値が消費者信頼感指数として発表されます。

類似する経済指標の「ミシガン大学消費者信頼感指数」との比較

消費者信頼感指数に類似する経済指標としては、ミシガン大学のサーベイ・リサーチセンターが集計・発表している「ミシガン大学消費者信頼感指数」が知られています。
消費者信頼感指数とミシガン大学消費者信頼感指数が、調査項目・調査方法ともほぼ同一の経済指標です。
しかしミシガン大学消費者信頼感指数は調査対象人数が500人(確報値)と少ないため統計にブレが大きく、消費者信頼感指数はその10倍の5,000人を調査対象としているためブレが小さいと言われています。
このため、アメリカの現状の景況感を測る上での信頼性は、ミシガン大学消費者信頼感指数よりも消費者信頼感指数のほうが高いと言われています。

また、発表時期の違いから、ミシガン大学消費者信頼感指数をトレンドを予測し、消費者信頼感指数で確認する使いかたが一般的です。

消費者信頼感指数の使いかた

消費者信頼感指数は個人消費やGDP(Gross Domestic Product = 国内総生産)と強い相関関係を持つと言われているため、民間団体の発表する経済指標の中では注目度の高い経済指標の1つです。
また、NYダウ平均株価や米国債券との関連が深いだけはなく、株式・債券市場の動向に対して半年ほどの先行性を持つと言われているため、一部投資家の間では市場の先行指標として取引に取り入れている場合もあります。

消費者信頼感指数のまとめ

おわりに

消費者信頼感指数は、アメリカ経済の動向を予測するために欠かせない経済指標の1つですが、その重要性とは裏腹にあまり知られていない経済指標でもあります。
そのため、今後の取引の中でも注目したい経済指標の1つと言えるでしょう。